漢検1級合格を目指す上で避けて通れない「難読部首」を系統的に攻略!
頻出部首の読みと意味から、実戦的な推測テクニックまでを完全網羅。
このグループは、「網」を意味する部首で、いくつかのバリエーションがあります。
読み:あみがしら
意味:「網」の意。また、「罪」や「捕らえる」といった意味に関係する漢字に多く使われます。
例字:
読み:あみがしら
意味:㓁(网)の異体字。形が似ている「四(よん)」と絶対に混同しないように注意。
例字:
「手」に関する部首は形の変化が多く、難読部首の宝庫です。
読み:つめかんむり
意味:爪や手の動作(つかむ・引っかくなど)に関係する。
例字:
※「匂」ではなく、「勹(まきがまえ)」が正しい部首名です。
読み:まきがまえ
意味:手や腕で「包み込む」「抱え込む」動作を表す。
例字:
ここでは、頻繁に出てくるのに形がわかりにくい「超・難読部首」を紹介します。
意味:蓋(ふた)や、上にかぶせるものを表す。
上から包み込むようなイメージを持つ部首。
例字:
意味:入れ物、受け皿を表す。
「受ける・容れる」といった意味を持つ形。
例字:
意味:老人や、長年の経験に関わる意味を表す。
古くから「老」の簡略形として使われる部首。
例字:
それでは、ここまでの理解度を確認しましょう。以下の部首の読みと、代表的な漢字1つを答えてください。
1. 㓁
2. 爫
3. 勹
4. 凵
部首の意味が分かると、未知の漢字に出会ったときでも、そのカテゴリー(意味の系統)を推測する力が身につきます。
つまり、漢字の「根拠ある推測」ができるようになるのです。
「鹵(ろ)」という漢字を見たことがないとします。
しかし、部首「鹵(ろ)」が「塩」や「塩辛い」といった意味を持つことを知っていれば──
推測: この漢字は「塩」に関係しているはずだ。
実際:
鹵(ろ)… 塩の産地、または塩辛いことを表す。
この部首は、「鹹(かん)=塩辛い」などの漢字にも使われます。
さらに難しい難読部首に挑戦しましょう!以下の部首の読みと意味を答えてください。
1. 鬯
2. 鹵
3. 黹
4. 龠
このように、
部首の意味 → 意味カテゴリーの推定 → 漢字の意味・読みの推測
という思考の流れを作ることで、未知の漢字にも自信をもって対応できるようになります。
最後に、どうしても覚えられない部首に効く「最終兵器」をご紹介します。
部首や漢字の形・読み・意味を、物語やイメージで強引に結びつける方法です。
多少こじつけでもかまいません。印象に残ることが何より大切です。
例:
「鬯(ちょう)」= 香草で作った酒。
→ 「髪(かみ)を“ちょう”と結んだお姫様が、香りのよい酒を飲んでいる」
…というように、字形と読みを結びつけた“荒唐無稽なストーリー”を作ると、記憶に残りやすくなります。
本講座で紹介したように、
など、意味や字形の共通点でまとめて覚えると効果的です。
また、形の似た部首(例:㓁 と 罒)などは、比較表を作って違いを視覚的に整理しましょう。
目で見て「どこが違うか」を把握するだけでも、記憶の定着率が大幅に上がります。
「覚えにくい部首」ほど、感覚とイメージを総動員して覚えることが大切です。
ただ暗記するのではなく、ストーリーで結び、グループで整理する。
この2つのテクニックを使えば、どんな難読部首もあなたの味方になります。
💡補足(解説者コメント)
「鹵」のように日常ではあまり見ない部首でも、その根本のイメージ(=塩・しょっぱい・乾いた土地)を覚えておくと、関連語の意味を類推しやすくなります。
これは漢字検定の高レベル問題(準1級・1級)で特に有効な学習法です。