【難読漢字】読めたらすごい!食べ物の名前20選

普段何気なく口にしているあの食べ物、実はこんな漢字で書くって知ってましたか?
美しいけど読めない、ユニークな由来を持つ、思わず人に話したくなる…そんな食べ物の難読漢字を集めました。
漢検対策や豆知識として、ぜひ挑戦してみてください!

第1問

玉蜀黍
とうもろこし

【解説・豆知識】
「玉蜀黍」という字は全て植物に関係する漢字が集まっています。「玉」は実の美しさを、「蜀黍」は「蜀(古代中国の地名)の黍(きび)」という意味で、外来の植物であることを示しています。英語の"corn"とは違い、日本では「唐(中国)のモロコシ」という意味で「トウモロコシ」と呼ばれるようになりました。夏の野菜として、焼きものや煮物、スイーツまで大活躍する食材です。

第2問

菠薐草
ほうれんそう

【解説・豆知識】
「菠薐」は中国語でペルシアを指す「菠薐(ボリン)」から来ています。つまり「波斯草(ペルシアの草)」という意味になります。漢字の見た目は複雑ですが、実はシルクロードを通って伝来した歴史を持つ野菜です。栄養価が高く、特に鉄分を多く含むことで知られています。

第3問

躑躅
しゃくしゃく

【解説・豆知識】
「躑躅」は通常「つつじ」(ツツジ科の植物)と読みますが、食用としては「しゃくしゃく」と読みます。シャクシャクは「食用つつじ」の意味で、春の山菜として親しまれています。漢字の「躑」は「行きつ戻りつする」、「躅」は「ためらう」という意味があり、羊がこの草を食べると躊躇(ためら)って歩くようになる、または食べると死んでしまうという故事から名付けられたと言われています。天ぷらやおひたしで食べられることが多いです。

第4問

胡桃
くるみ

【解説・豆知識】
「胡桃」の「胡」は古代中国で西方や北方の異民族を指す言葉で、「桃」は実の形が桃に似ていることから名付けられました。つまり「西方から来た桃のような実」という意味になります。クルミは縄文時代から食用とされてきた歴史のある木の実で、脳の形に似ていることから「脳の栄養になる」と言われることもあります。漢検では準2級程度のレベルとされています。

第5問

海胆
うに

【解説・豆知識】
「海胆」は文字通り「海の胆(きも)」という意味で、その見た目から名付けられました。また、「海栗」と書くこともあり、これは棘のある様子が栗のイガに似ていることから来ています。うには日本では古くから珍重され、特に軍艦巻きとして寿司ネタになることで広く知られています。漢字の読みとしては比較的難易度が高く、漢検準1級以上レベルとされています。

第6問

河豚
ふぐ

【解説・豆知識】
「河豚」は「河の豚」と書きますが、実際は海に生息する魚です。この名前の由来は、危険を感じると水や空気を吸い込んで体を膨らませる習性が豚に似ていることから来ています。また、河でとれる魚の中で最も美味いという意味で「河の豚」と呼ばれるようになったという説もあります。ふぐ料理は専門の免許を持った調理師しか調理できないことで知られ、その美味しさと危険性から「命がけの美食」とも称されます。

第7問

鮟鱇
あんこう

【解説・豆知識】
「鮟鱇」は深海に生息する魚で、そのユニークな見た目から「海の妖怪」とも呼ばれます。漢字の由来は、「鮟」は安心させる、「鱇」は騒がしいという意味があり、この魚を食べると心が安らぎ、騒がしい気持ちが静まるとされたことから名付けられたと言われています。関東地方では冬の味覚として珍重され、特にあん肝は「海のフォアグラ」とも称される高級食材です。七つ道具と呼ばれる部位すべてが食べ尽くされることから、「食べ残しのない魚」としても知られています。

第8問

はたはた

【解説・豆知識】
「鰰」は「魚」偏に「神」と書く、非常に縁起の良い漢字です。この魚は雷が鳴るとよく獲れることから「雷魚」とも書き、神様に関連する名前が付けられました。また、漁の際に群れで水面を跳ねる音が「バタバタ」「ハタハタ」と聞こえることが名前の由来ともされています。秋田県の県魚に指定されており、しょっつる鍋や塩焼き、干物などで食べられる冬の味覚です。漢字の構成からもわかるように、地元では神聖な魚として扱われてきました。

第9問

公魚
わかさぎ

【解説・豆知識】
「公魚」という漢字の由来は、江戸時代に霞ヶ浦のワカサギが徳川将軍家に年貢として納められていたことから、「公儀の魚」と呼ばれたことに由来します。ワカサギは漢字で「若鷺」と書かれることもありますが、これは体色が白くて小さく、鷺(さぎ)の若鳥を連想させることから名付けられました。冬の味覚として親しまれ、天ぷらや唐揚げ、佃煮などで食べられることが多いです。湖やダムで行われるワカサギ釣りは、冬の風物詩としても人気があります。

第10問

水雲
もずく

【解説・豆知識】
「水雲」は海藻の一種で、水中でゆらゆらと漂う様子が雲のように見えることからこの漢字が当てられました。もずくは「藻付く」という言葉から来ており、他の海藻に付着して成長する性質があります。沖縄県では「ぬるぬるした長寿の源」として古くから親しまれ、もずく酢として食べられることが多いです。食物繊維の一種であるフコイダンを豊富に含み、健康食品としても注目されています。三杯酢や酢の物として食べると、さっぱりとした食感が楽しめます。

第11問

黒羊栖菜
くろひじき

【解説・豆知識】
「黒羊栖菜」は「ひじき」の一種で、文字通り黒色をした海藻です。「羊栖菜」という漢字は、中国でヒジキのことを「羊栖菜」と書くことに由来します。ヒジキは「鹿尾菜」とも書き、これは干したヒジキの様子が鹿の尾に似ていることから名付けられました。黒ヒジキはカルシウムや鉄分、食物繊維を豊富に含み、煮物やサラダなどで食べられることが多いです。五目煮やひじきごはんにすると、栄養満点で美味しい一品になります。

第12問

花梨
かりん

【解説・豆知識】
「花梨」はバラ科の果物で、その美しい花と梨に似た果実の形からこの漢字が当てられました。かりんは生食には向かず、通常は蜂蜜漬けやシロップ煮、果実酒などに加工されて食べられます。のど飴や咳止めシロップの原料としてもよく使われ、のどや呼吸器系の不調に効果があるとされています。秋に黄色く熟す果実は芳香が強く、室内に置くだけで自然とフルーティーな香りが広がることから、天然の芳香剤としても利用されます。

第13問

茘枝
れいし

【解説・豆知識】
「茘枝」は中国原産のトロピカルフルーツで、日本では「ライチ」として知られています。漢字の「茘」は植物の名前、「枝」は枝を意味し、果実が枝にたくさん実る様子から名付けられました。楊貴妃が愛した果物としても有名で、中国の故事では「妃子笑」という別名もあります。白く透き通った果肉は甘くジューシーで、独特の香りがあります。生のライチは傷みやすいため、日本では缶詰や冷凍で流通することが多いです。

第14問

無花果
いちじく

【解説・豆知識】
「無花果」は文字通り「花のない果物」という意味ですが、実際には花を咲かせます。花は果実の内部に隠れて咲くため、外からは見えないという特徴があります。いちじくは古代エジプト時代から栽培されている歴史のある果物で、日本には江戸時代に伝来しました。漢字の由来は中国からで、「映日果」と書かれることもあります。生食の他、ジャムや乾燥いちじくとしても楽しまれ、食物繊維が豊富な健康食品としても知られています。

第15問

山葵
わさび

【解説・豆知識】
「山葵」は日本原産の香辛料で、清流が流れる涼しい山地で栽培されることからこの漢字が当てられました。「山」で育ち、「葵」に似た葉を持つことから名付けられたと言われています。わさびの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは抗菌作用があり、寿司や刺身に添えられるのは味だけでなく食中毒予防の意味もあったのです。本わさびは栽培に時間と手間がかかるため高級品で、一般的なチューブ入りわさびは西洋わさび(ホースラディッシュ)を主原料としていることが多いです。

第16問

辣韮
らっきょう

【解説・豆知識】
「辣韮」は「辣」が辛い、「韮」がねぎやにらを意味する漢字で、文字通り「辛いにら」という意味になります。らっきょうはネギ科の植物で、その独特の辛味と香りが特徴です。漢字の由来は中国からで、古くから薬用としても利用されてきました。甘酢漬けや塩漬けとして食べられることが多く、特にカレーの付け合わせとして親しまれています。食物繊維が豊富で、整腸作用があることから健康食品としても注目されています。

第17問

心太
ところてん

【解説・豆知識】
「心太」は海藻の天草(てんぐさ)を煮て固めた食品で、漢字は当て字です。「心」は「芯」、「太」は「太い」を意味し、天草から作られる細い糸状の食品であることから名付けられたと言われています。ところてんは奈良時代から食べられていた歴史のある食品で、夏の涼しい食べ物として親しまれてきました。黒蜜や三杯酢をかけて食べられることが多く、のど越しの良い食感が特徴です。関東と関西で味付けや食べ方が異なることも知られています。

第18問

硝子海苔
ぎょうさのり

【解説・豆知識】
「硝子海苔」は薄くて透明感のある高級な海苔の一種で、「ぎょうさのり」または「しょうすのり」と読みます。「硝子」はガラスのことで、海苔がガラスのように透き通っていることからこの名が付けられました。主に京都の賀茂川で採れることから「賀茂海苔」とも呼ばれ、京料理や懐石料理で珍重されます。通常の海苔よりも薄くて繊細なため、取り扱いには高度な技術が必要とされ、高級食材として扱われています。

第19問

軍鶏
しゃも

【解説・豆知識】
「軍鶏」は闘鶏用として改良された鶏の品種で、その名の通り「軍(いくさ)に使う鶏」という意味があります。シャモは江戸時代から闘鶏用として飼育され、その気性の激しさと戦闘能力の高さから名付けられました。肉質は締まっており、歯ごたえがあるのが特徴で、鶏肉の中でも特に濃厚な味わいが楽しめます。親子丼や鍋物、焼き鳥などで食べられることが多く、特に東京の郷土料理「ももんじ焼」にはシャモ肉が使われています。

第20問

雲丹
うに

【解説・豆知識】
「雲丹」は「海胆」と同じくうにを指す漢字ですが、こちらは加工したうに(練りうに)を指すことが多いです。「雲」はうにの生殖巣が雲のようにふわふわしている様子から、「丹」は赤い色(朱色)を意味し、うにの色合いを表しています。雲丹は塩漬けや酒精漬けに加工され、寿司ネタや茶碗蒸しの具として使われる高級食材です。漢字のバリエーションが複数あることからも、古来より日本で珍重されてきたことがわかります。

お疲れ様でした!全20問の難読漢字クイズはいかがでしたか?
漢検の学習や、食文化の豆知識としてお役立ていただければ幸いです。

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