上から読んでも下から読んでも同じになる文章や単語のことを指します。言葉遊びの一種として古くから親しまれており、日本語の音の特性を活かしたユニークな表現です。
しんぶんし(新聞紙)
たけやぶやけた(竹藪焼けた)
わたしまけましたわ(私負けましたわ)
まさかさかさま(まさか逆さま)
けだるき一日、生きるだけ
酢豚つくりモリモリ食ったブス
イカのダンスは済んだのかい
食い逃げに行く
少し凝ったものになると「宇津井健氏は神経痛」などというのもあります。
回文を作るには、「ん」で終わらないようにする、「は」「へ」「を」などの助詞を工夫するなど、日本語のリズムや構造への理解が役立ちます。頭と末尾から順に文字を揃えていくのがコツです。
例えば、「雅子さま」も回文になっています。
これは別に「雅子さま」でなくても「正江さま」でも「正雄さま」でも、「まさ」で始まる三文字の人名なら良いのですが・・・。
そう考えると、結婚以外で姓を変えるのは簡単ではありませんが、名は親が勝手に付けられるので、どんな姓でも (当用漢字・人名漢字にある字なら) ひっくり返して名にすることは可能と言うことになります。
また、昭和の時代に流行ったテレビコマーシャルに「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」というフレーズのものがありました。
これは海苔を販売している会社名でしたが、人名らしい文字列となると簡単ではないようです。
それでは上から読んでも下から読んでも同じ名前、人の名前で回文になるものをいろいろ紹介しますね。
実在した中では、元検事総長の「佐藤藤佐(さとうとうすけ)」が有名です。
それから
野球選手の「三宅宅三(みやけたくぞう)」
音楽家の「豊岡豊(とよおかゆたか)」
公文式の「公文公(くもんこう)」
染色家の「満留満(まるみつる)」
建築家の「清家清(せいけきよし)」
面白いですね。
参考までに、清家氏の娘さんは、「清家いせ」さんと言い、上から読んでも下から読んでも、同じ音で読めるようになっているから、親子2代ともに徹底しています。
確信犯でしょうか?
こういう名前もありそうですね。
「江藤藤江」、「五藤藤五」、「斉藤藤斉」などは氏名らしく見えます。
ただし、旧字体の「齋藤藤齋」は新生児にはダメです。
「鶴田田鶴」なんてのも可能性としてはありますね。
「一村一」、「中野中」、「真田真」、「新村新」、「大久保久大」なども考えられます。
こんなのはどうでしょうか?
穂積瑞穂 ほずみみずほ
今井麻衣 いまいまい
小池恵子 こいけけいこ
織田定夫 おださだお
古地幸子 こちさちこ
真弓由真 まゆみゆま
越智道雄 おちみちお
小松真子 こまつまこ
岡孝夫 おかたかお
今井舞 いまいまい
沖田滝男 おきたたきお
崎野樹紗 さきのきさ
木佐野沙紀 きさのさき
星野志保 ほしのしほ
中野加奈 なかのかな